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　虎にＶ奪回兄弟の誕生や！！　中日から阪神にトレードで加入した新井良太内野手（２７）の入団会見が２７日、西宮市内の球団事務所で行われた。新井貴浩内野手（３３）同様に長打力が魅力的な右のスラッガーは、史上３組目の同試合兄弟アーチに意欲十分。新井ブラザーズが６年ぶりのＶ奪回を目指す猛虎に核融合を起こす。　まばゆいフラッシュの嵐に動じず、まっすぐ前を見据えた。兄と同じタテジマに袖を通した新井良が、分厚い胸板に秘めたる闘志をたぎらせた。

　「兄と同じユニホームを着てやるのはうれしいし、興奮しています。ファンの方は兄弟本塁打を期待されていると思うので、実現できるようにがんばります」

　幼いころから背中を追い続けた兄と、初めてプロの舞台でタッグを組む。同じ右の長距離砲。プロ野球史上で過去２組しか達成していない同試合の兄弟アベック弾を力強く誓った。

　プロ入りから５年で通算１２４試合出場、打率・１９１、１本塁打、４打点。７学年上の兄は通算２３６本塁打の実績があり、足下にも及ばないが、期待や注目度は膨らむばかりだ。もちろん、話題先行で終わるつもりはない。

　「ピエロにならないようにがんばります。兄とは立場も実績もかけ離れている。兄どうこうじゃなく、自分を見失わず、遠くに飛ばす打撃を突き詰めたい」

　まずは１軍定着が目標。そのために本職の一、三塁だけでなく、外野も守る覚悟だ。沼沢球団本部長は「パンチ力のある右打者として、１軍での活躍を期待しています」と力を込めた。

　弟が今年６月９日の楽天戦（Ｋスタ宮城）でプロ初本塁打を放つと、翌１０日に兄が西武戦（西武Ｄ）でアーチをかけた。弟が追いつこうと必死にもがけば、兄はより高いステージに上がって次なる目標になる。良太の活躍は、新井にとってなによりのカンフル剤だ。兄弟での相乗効果を期待していい。

　その兄に移籍が決まった後に連絡を入れると「良かったな。重圧もすごくあるけど、やりがいもすごくある」と助言をもらった。弟に刺激されて兄が躍動すれば、その兄貴分である金本の発奮材料になる。左右の主砲が元気になれば、猛虎打線全体が活気づく。０８年にウエスタン首位打者（・３３２）に輝いた新井良が開花すれば、優勝をたぐり寄せる大きな原動力になる。

　年末年始は例年通り、地元の広島でＷアニキと汗を流し、猛虎魂の注入を受けて勝負の６年目に挑む。

　「常に１軍で、甲子園でプレーできるようにがんばります。金本さんや兄と同じステージで戦えるようにがんばりたい」

　兄弟アベック弾を連発してＶへ－。２０１１年真弓阪神の浮沈のカギを握るといっても過言ではない。（川端亮平）